名曲千夜一夜物語-730~"Incredible"-M-Beat featuring General Levy-1994
- Norihiko Yamanuki a.k.a. Bosatsu Beat

- 9月28日
- 読了時間: 2分
Brake Beatから派生した"Jungle"というジャンルを
市場に定着させた1994年のヒット作です。
プロデューサーの"M-Beat"こと"Marlon Hart"は
リズムセクションとして幅広く活躍した
"Sly and Robbie"のSly Dunbarの甥っ子で
SlyはMarlonの才能を認め機材を与えて、
レーベルまでを立ち上げて彼をサポートしました。
一般の人が購入できるサンプラーとしてEmulator IIが販売されたのは
1984年。しかし販売価格は300万円と高価なものでした。

1986年にAKAIS-900(¥385,000)が登場し、

その後各楽器メーカーも同程度の価格帯でサンプラーを発表したので
この技術革新に伴う価格破壊で、ダンスミュージックの
リズムトラック制作は大きく発展することになったのです。
この"Incredible"ではその後のDrum'n'Bassにつながる編集手法も
既に取られています。
2020年代の今では、Drum'n'Bassの概念
『32ビートが鳴っている中で2拍単位でスイングする』
はクラブミュージックにおいてとても拡張性があって、
2拍単位のスイングから4拍単位のタテノリを同じテンポで
瞬時に行き来できるということは大きな発見でした。
かつての『スイング=3拍子系、ロックンロール=8ビート系』では
同じ曲で行き来することができない。8分3連で処理しても
無理があります。
JungleからDrum'n'Bassへ、そしてDrum'n'Bassは
色々な音楽的要素を取り入れて広がりをみせていくことになります。


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