名曲千夜一夜物語-727~"Monomom"-Ryuichi Sakamoto & Alva Noto-2019
- Norihiko Yamanuki a.k.a. Bosatsu Beat

- 9月23日
- 読了時間: 2分
この楽曲は坂本龍一とのコラボレーションで2019年の作品です。

Alva Notoは実験音楽のジャンルで語られますが、
この曲を聴いて私はとても美しい音楽そのものだと感じます。
彼は2025年の今年、来日しましたが
インタビューでAIが作る音楽について
次のように語っています。
『AI、いわゆる機械学習システムは多くの情報を処理できます。
でも、私が面白いと思うのは「すべてを知ること」ではなく、
「取捨選択すること」です。
AI の生成する音楽を最初は面白く感じるかもしれません。
しかしその音楽からそれが生まれた背景と言える意志や
人=文化の集積=が感じられないと
大量消費されるだけの消耗品になってしまいます。
無料で手に入れて、簡単に捨てられるようなもの。
本当の価値がない。
だから、結局私たちは
「何を選ぶか」を決める必要があるんです』Alva Noto 2025 at Tokyo
音楽をつくるということは、思いついたイメージを
取捨選択して決断を重ねることです。
これはどんなジャンルの音楽にも変わりはありません。
Alva Notoは音の発想自体は発信機やプログラムによる
フレーズや音色にゆだねるのだけれど、
最後に取捨選択して楽曲化することを
楽しんでいるようです。
そして人とのコラボを心から楽しんで
コミュニケーションを大切にしている、と
インタビューで語っているのを知って
意外に思う反面、それがあるから
彼の作品が人間を感じるアートになっているのだと
妙に納得したのです。


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